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4月20日 冬アニメ、数は多けれど。。。

2013年の冬アニメの視聴が終わりました。今期は旧作2作含めて24作品とかなり数が多くなりました。その中でも5分もののショートアニメが6作品と多数を占める中、正規の30分ものも乱立状態で、突き抜けた何かを持った作品は今期に関しては無かった気がします。不作とは言いませんが。多ければ良いというものではないですね、当たり前ですが。それでは、各作品の評価を。

「リトルバスターズ!」(AT-X 全26話 原作:key 製作:J.C.Staff)
(4.2、4.1、4.2、4.3、3.8、4.5、4.5、4.5; 34.1pt)
 絶望の縁にあった直枝理樹(堀江由衣)を盛り立てて立ち直らせた悪友たちと、一緒に進学した高校で間もなく卒業する棗恭介(緑川光)が無謀にも野球チームを作ろうと言い出し、そのメンバー集めの過程で出会った新しい仲間たちと関係を深める中でその仲間たちの心の深層に迫る感動学園ファンタジー。
 ゲームからのファンにとっては待ちに待ったアニメ化だが、key作品としては蜜月の関係にあった京都アニメーションが前作angel beats!!以降離れてしまい、本作に至っては不安要素の多いJ.C.STAFF担当ということで界隈では荒れたが、実際には無難な作りに落ち着いたと思う。ただ、無難すぎて作品のキレが不足していたのもまた確かで、大きすぎる期待に応えるのは大変だと、製作陣も改めて思い知ったのではないだろうか。間を置いて続きとなる~Refrain~が製作決定しているので、引き続き注目して行きたい。
ストーリー:ベースを野球チームを作る話に置いてしまったので、女の子たちの悩みに触れる話がメンバー集めの一環という位置づけのサブストーリーと化してしまったのが痛い。クド話で感動成分を多少取り戻したが、全体的に感動成分は薄め。
世界観:学園ものとして見るなら申し分ないが、これはkey作品であり、その分期待が大きくなる。深みのある独特の世界構造が、2クール見た限りでは見えてこなかった。
人物:キャラクターの人間性はバラエティに富んでいるが、当番キャラの心情をえぐるような見せ方をしているのにそれが見えてこなかったのが微妙な評価に留まらせている。最好キャラは能美クドリャフカ(若林直美)。
作画:J.C.とは言え、作画は心配していなかった。実際可愛らしく表現すべき所はしっかりできていたし、映像美は十分出ていたと思う。
声優:これまでのkey作とは違い対象年齢のあるゲームなので、原作通りにすると聞き慣れない名前の声優ばかりになってしまう。18禁原作の痛い所である。
魅力:ゲームでも各キャラの人気が高く、アニメでも可愛らしい方のキャラを中心にお当番回を設けたり、ギャグにも力を入れて魅力を十二分に引き出している。まだ当番の廻って来てないキャラは次期でフィーチャーされるのだろう。
主題歌:OP「Little Busters!」(4.8)、ED「Alicemagic」(4.2)(共にRita)。OPは原作ゲームの伝説ともなった感動曲。Ritaさんもまた歌えて良かったと言っていたようだが、私もまた聞けて良かった。多少アレンジはしているが、OPEDとも聞きやすく仕上がっている。
劇中音:原作ゲームで(本当はネットラジオでだが)コミカルに流れていたBGMがそのまま使われていたのは非常に好印象。リトルバスターズ!を見ているんだなと感じさせる効果十分なサウンドだった。

「みなみけ ただいま」(TVH/AT-X 全12話 原作:桜場コハル 製作:feel)
(4.0、4.2、4.2、4.0、4.4、4.5、4.5、4.2; 34.0pt)
 南家3姉妹の日常を淡々と描いた日常活劇の第4期。
 3期以上にまさかの続編登場で驚いたが、南さん家の日常は変わらず、魅力的なキャラたちにより相も変わらず面白おかしく描かれている。面白さは前作までの積み上げがあるので十分だが、さすがにそろそろ新鮮味が欠けて来たか。
ストーリー:これまでのみなみけ同様緩やかな日常を面白おかしく描いている。特に発展性のある話もなく、ポイントとしてはこの程度。
世界観:これまでのみなみけの世界観を踏襲しているが、新鮮みが無い。
人物:平和な日常の人間模様なので悪ぶってもだだをこねる程度にしか感じない。最好キャラは今回は対象者無しということで。
作画:原作者の微妙な風合いの作画をアニメで表現しようとすると、いまいちな作画になってしまう。制作会社が変わってもそこはどうやら変わらないらしい。
声優:以前からの踏襲で、豪華さは変わらない。
魅力:特徴あるキャラクターの仕草や考え方が引き続き冴え渡っている。吉野(豊崎愛生)の知ったかならぬ知らなかったかぶりにさらに磨きがかかっている。
主題歌:OP「シアワセ☆ハイテンション」(4.7)、ED「急接近ラッキーDAYS」(4.2)(共に南家三姉妹(南春香(佐藤利奈)、南夏奈(井上麻里奈)、南千秋(茅原実里))。OPは1期をリスペクトしたかけ声や合いの手が差し込まれ、賑やかで楽しい雰囲気が伝わって来る。EDも良曲ではあるのだが、OPに比べ歌い上げる印象があるのか、これまでのどのシリーズもEDはあまり評価が上がらない。
劇中音:今期もBGMで作品を盛り上げている他、気持ち悪い保坂(小野大輔)の歌が出しゃばっていた。

「たまこま−けっと」(Animax/BS11 全12話 オリジナル 製作:京都アニメーション)
(4.0、4.4、4.1、4.5、3.7、4.3、4.6、4.0; 33.6pt)
 賑やかな商店街の中の店たまやの娘北白川たまこ(洲崎綾)が立ち寄った花屋で出会った喋る鳥デラ(岩崎ひろし)にまとわりつかれながらも家族に迎え入れつつ、変わらない商店街の雰囲気や人情、たまこの高校生活などを描いたプチファンタジック商店街人情コメディ。
 商店街の人情劇がメインのアニメは滅多に見られず、面白い所に注目したと思うし、OPが雰囲気が出てて良い。人間関係や内面的に深みは無いが、京アニというブランドから来る安心感がやはりあるのか、無難に面白い作品に仕上がっている。たまこの喋り方に凄く特徴があって、印象に残る。
ストーリー:事件らしい事件も無く、いつもの商店街で普通の暮らしをするたまこ。デラとかの新しい出会いにも動じないたまこ=ストーリーの芯の強さがある。
世界観:賑やかな商店街のようすが既視感たっぷりに描かれている。多少のファンタジー要素(デラとか王子様とか)はあるが、気にならない程度のもの。
人物:商店街の平凡な日常が描かれ、誰もが至って普通。安心ではあるがそれ以上も無い。最好キャラは北白川あんこ(日高里奈)。小さき子の恋に照れる仕草とかかわえぇ。。。
作画:京アニブランド健在の安心作画。既視感たっぷりの顔ばかりだが、不安要素が無いのはやはり心強い。
声優:主要キャラはほとんど新人。商店街側にそこそこの声優を揃えているが、声優の豪華さを感じさせる作りにはなっていない。
魅力:キャラ画もさることながら、商店街の人々やたまこに思いを寄せる人たちの心情など、人間味溢れている所も魅力。
主題歌:OP「ドラマチックマーケットライド」(4.6)、ED「ねぐせ」(4.6)(共に北白川たまこ(洲崎綾))。OPは商店街の賑やかで和気あいあいとした雰囲気をファンタジックに描いた映像と共に流れる元気な歌。EDはバックサウンドが印象に残る不思議な曲。共に終盤に向けてじわっと来た。
劇中音:鳥の羽やバトン、糸電話など、京アニならではの細かな演出が随所に見られた。

「琴浦さん」(AT-X 全12話 原作:えのきづ 製作:AIC Classic)
(4.4、4.1、4.1、4.0、4.0、4.4、4.4、4.1; 33.5pt)
 人の心が読める能力を持つ琴浦春香(金元寿子)は、その能力のために昔から他人からの奇異な目で見られることに堪え続けて来たが、転校して来た高校で初めて理解者を得て、これまでとは違う明るい人生を歩みだす学園サイコラブコメ。
 始まってみて驚いたのが、人には無い能力を持つことによる苦悩を正面から表現したこと。これによりギャグものとタカを括っていた視聴者の度肝を抜くことに成功し、一気に注目を集めた。全体的にそういったシリアスな雰囲気を漂わせつつも、原作本来のギャグ的要素を散りばめてバランスの良い作風になっていたと思う。ストーリー構成も悪くはなかったものの、爆発力のある作品でないだけに、最後の伸びがなく佳作どまりだったのは残念。
ストーリー:時折ギャグを挟めつつも、全体的には特殊能力を持ってしまったが故の苦悩を真面目に取り上げていたので、好印象。
世界観:特殊能力はありつつも学園生活を普通にこなすという観点から、普通の学園風景を主体としており、それは良いのだが、裏を返せば平凡でもあるわけで。。。
人物:特殊能力者に対する偏見の目を遠慮なく描いていたのは話の感動にも繋がっており好感が持てるが、卑しさも前面に出るので諸刃の剣。最好キャラは主人公琴浦春香(金元寿子)。
作画:琴浦さんの可愛らしさは表現されているが、全体的にはあまり訴求力の無い作画。
声優:花澤、下野といった人気どころを起用しているが、他が弱く声優的には盛り上がらなかった。
魅力:作品の魅力の大半を持って行ったのは意外にも真鍋くん(福島潤)。真鍋くんの想いはぶれなかったし、妄想を通じて琴浦さんの魅力が生かされた面もある。
主題歌:OP「そんなこと裏のまた裏話でしょ?」(中島愛)(4.0)、ED「希望の花」(千菅春香)(4.7)。OPは作品のコメディタッチな雰囲気を、EDは作品の感動的な面を表現している。特に序盤のシリアスな展開から流れて来るEDは心にグッと来た。
劇中音:シリアス面がしっかり作り込まれていた分、真鍋くんの妄想などコミカルな面での盛り上がりにBGMが生きた。

「生徒会の一存 Lv.2」(BS11 全10話 原作:葵せきな 製作:AIC)
(4.0、4.4、4.1、4.5、3.9、4.6、3.9、4.0; 33.4pt)
 人気投票で選ればれた女生徒4人と成績最優秀者の男子生徒1人の生徒会役員が、生徒会室で駄弁って過ごす風景を、アニメ界隈のネタをふんだんに織り交ぜて面白おかしく書き上げた激しくインドアなまったり日常ストーリーのまさかの第2期。
 製作陣が一新され、一部キャストも変わったが、ほとんど生徒会室から出ないというコンセプトもまったりな作品の雰囲気も前作とほぼ変わらない。ただ、前作のレベルが思いのほか高くハードルが上がったせいか、スピード感や笑いのツボなどが少し落ち着いてしまった感じは受けた。
ストーリー:引き続き殆ど無いに等しいストーリーだが、1期でちょっとだけ取り上げられた杉崎鍵(近藤隆)の女性遍歴が取り上げられ、新キャラも絡んで来て、生徒会メンバーの杉崎に対する気持ちが表現される機会が増えた。
世界観:生徒会室から出ないと言いつつ、実際には結構出ていたりするが、出たとしても生徒会室での関係性がそのまま飛び出したような感じで、雰囲気が維持されているのが良い。
人物:登場人物の殆どが設定からしてダラしがない。新キャラ含め個性は皆強い。最好キャラは椎名美夏(富樫美鈴)。
作画:キャラデザが作品の命だけあって、その点については十分応えられていた。ただディーンからAICに変わったことによる上積みは期待したほどではなかったかな。
声優:前作からポイントこそ上がっているが、声優変更が良い方向に向かっていなかったのは残念なところ。
魅力:前作同様ヒロインたちのキャラデザが抜群。今期は杉崎の関係者も新キャラで登場したがこちらもなかなか。
主題歌:OP「Precious」(碧陽学園生徒会(桜野くりむ(本多真梨子)、紅葉千弦(美名)、椎名美夏(富樫美鈴)、椎名真冬(野水伊織)))(3.9)。OPは前作(Treasure)を意識してはいるようだが感動的な盛り上がりには欠けた。EDは毎回変更になるので評価対象外だが、前期のように曲をネタ化するお遊び感覚のものは無かった。
劇中音:作品全体に流れる間の抜けた感じを強調する効果音が絶妙だった。

「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」(AT-X 全10話 原作:竜ノ湖太郎 製作:ディオメディア)
(4.2、4.3、4.0、4.2、4.0、4.4、4.2、3.9; 33.2pt)
 世界の日常に飽き飽きしていた異能の持ち主たちが、異世界からの手紙に触れ、召還された「箱庭」で、ギルド「ノーネーム」に所属してギフトゲームと呼ばれる壮大なゲームバトルに挑む異世界ゲームバトル。
 召還の方法からして無茶なのだが、作品全体に渡って楽しくぶっ飛んでバトルしようという雰囲気が感じられて、予想外に面白かった。ほぼ主人公の逆廻十六夜(浅沼晋太郎)の強さがチートレベルな所が、成長物語ではない本作に限っては安心材料として働いていた。
ストーリー:一見「ノーネーム」が再興するためのサクセスストーリーのようにも見えるが、実際は召還された異能者たちがどれだけ凄い能力を擁しているのかを見せつけるパワーゲームな展開。ただ戦略的な要素もあって単純でない所も好ましい。
世界観:なんだかんだ言って好き放題暴れ回れる箱庭という世界の設定が作品の面白さを引き出しているように思う。異種族や超能力など、ほぼなんでもありな設定を上手く乗りこなしている。
人物:悪人は基本いないのだが、各キャラクターが一癖も二癖もひねくれた性格でありちょっと引いてしまうときがある。また協調性も全くないが、その分ぶっ飛んだキャラの動きを楽しめており、これは一長一短か。
作画:若干癖のある表情もあるが、全体的に可愛げな作画で綺麗に描かれている。イカ娘を作っているディオメディアだけに異種族の表現は卓越している。
声優:黒ウサギと燿のキャストが逆じゃね?と思ったこともあったが、作品を楽しんで見るには十分なキャストだった。飛鳥役ブリドセットカーラ恵美は本作初聴だがなかなか魅力的な声をしている。
魅力:黒ウサギ(野水伊織)やその他女性陣の視覚的な魅力もあり、異能者の能力もまたキャラクターの魅力の重要な一面になっていた。
主題歌:OP「Black†White」(野水いおり)(4.7)、ED「To Be Continued?」(佐土原かおり)(3.6)。OPはバトルメインの本作にあって勢いあるmanzoサウンドが良く合っている。EDは可愛く踊るちびキャラが印象的。
劇中音:バトルメインで壮大な展開の割にはBGMの印象が薄い。

「新世界より」(テレ朝チャンネル 全25話 原作:貴志祐介 製作:A-1 Pictures)
(4.6、4.5、4.3、4.0、3.9、3.8、3.7、4.3; 33.2pt)
 人間が呪力を持ち、その呪力により崩壊した世界から立ち直りつつある日本の小さな集落に住む渡辺早季(種田梨砂)のグループがとあるきっかけで知ってしまった人類の過去と向き合うサイコキネチックミステリー。
 呪力とはいわゆる超能力で、それにより特権階級的存在にある人間がバケネズミなる話す動物を使役するという社会構造があるが、その脆さも見せるなど、設定の良く練られたハイレベルな作品。開始当初は視聴機会が無いものと思い視聴計画に無かったが、一挙放送の機会があったので見始めて本作の凄さに触れたところ。田舎町の緩やかな雰囲気の一方でめまぐるしく変わる展開が興味深く、終盤はホラー気味な知略・心理戦が展開され、緊張感も感じた。
ストーリー:今期一番の良く練り上げられたストーリー。年齢別にストーリ−を分けたり、人類に隠された秘密など、工夫も随所に見られた。
世界観:呪力の設定やバケネズミの世界など、ストーリーを深める深く練られた設定が効いている。
人物:真実をひた隠しにするため呪力で記憶まで操作される中、真実を求める主人公たちの記憶の糸をたぐろうとする感じが良く表現されていた。
作画:人物、背景とも良かったり悪かったり。ストーリーの凄さと暗い雰囲気で巧みに隠されていたかな。
声優:年齢によって声優を使い分けるなど、ここでも工夫している。その中でもぶれない演技を見せてくれた種田さんはなかなかの逸材かも。
魅力:キャラクターに求める魅力は主人公のグループのみと最低減にし、ストーリー重視で残虐的な表現も遠慮なかった。
主題歌:ED「割れたリンゴ」(渡辺早季(種田梨砂))(3.8)、「雪に咲く花」(秋月真理亜(花澤香菜))(3.6)。どちらも作風に沿った独特の曲調や楽器が用いられた印象深い歌。割れたリンゴの方は初めから見ていればもっと評価は上がっていたかも。
劇中音:音楽面にもこだわりが感じられた。特に後半のスリリングな展開で恐怖を煽る効果的なBGMが印象深い。

「ビビッドレッド・オペレーション」(BS-TBS 全12話 オリジナル 製作:A-1 Pictures)
(4.0、4.2、4.1、4.4、4.0、4.5、3.6、4.1; 32.9pt)
 示現エンジンという強大な発電施設により人類の生活が賄われる近未来で、示現エンジンの破壊を目論む強敵に、密かに開発されていたビビッドシステムによって主人公たちが立ち向かう救世界ガールズバトルファンタジー。
 スカイガールズやストライクウィッチーズの系譜を組んで、少女たちが特殊なシステムを使って戦うコンセプトである。ストパンの後継という高い壁を設けられてしまい、厳しい評価が多かったが、作画面や変身・合体といったビビッドシステムの特殊性など、良く練り上げられた部分もあり、良く出来た作品ではあったと思う。
ストーリー:人類を滅ぼそうとする強大な敵に立ち向かうよくある王道ストーリー。黒騎れい(内田真礼)が敵のブースターとして存在する点は特徴的。
世界観:変身やら合体やらを生み出すビビッドシステムがぶっ飛んだ面白い設定。アローンは単に敵としか表現されなかったが、物語の単純化には寄与できたか。
人物:人類に抗う敵に立ち向かう心は一致しており、また合体というシステムにより合体者同士の信頼も表現できている。最好キャラは一色もも(大亀あすか)。
作画:キャラクター重視の作画だが、大島の自然や海の青さなど背景も光る。
声優:佐倉、大坪、W内田と今一押しの声優を揃えて来た。こうした声優は今後注目の必要があるだろう。
魅力:スカガやストパンよろしく戦闘時などの局所的表現に富んだエッセンスを発揮した各キャラの作画がやはり本作の大きな要素。
主題歌:OP「Energy」(Earthmind)(3.6)、ED「Vivid Shiny Sky」(一色あかね(佐倉綾音)、二葉あおい(村川梨衣)、三枝わかば(大坪由佳)、四条ひまわり(内田彩)、黒騎れい(内田真礼))(3.5)。OPは新人グループによる若々しい曲。EDは5話までは各キャラクターによる独自の歌で、6話から使われた。特段の印象は無い。
劇中音:戦闘や飛行といったシーンが多くなるので、必然的に効果音は多くなる。

(旧作)「人類は衰退しました」(AT-X 全12話 原作:田中ロミオ 製作:AIC ASTA)
(4.1、4.3、3.9、4.2、4.1、4.3、3.8、3.9; 32.6pt)
 現在の人類が衰退した遠い未来で、いるかどうかも分からない妖精のような新人類と出会ったわたし(中原麻衣)が、妖精たちが作り出す気まぐれな世界に巻き込まれる不条理系フェアリーコメディ。
 作品全体に流れる不思議な雰囲気と登場人物たちのドライな反応から昨夏の話題作となった本作。AT-Xの再放送で視聴したが、確かに主人公のやさグレた反応はツボにはまる。それでいて妖精たちの発想力の凄さ故か展開の大きさもかなりのもので、たまについて行けない時もあったが、面白いと噂される所以は何となく分かった気がする。
ストーリー:至る所に現代への風刺が効いた面白いストーリー構成だった。たまに内容が解らなくなるのはご愛嬌。
世界観:一応末世の設定だったりするのだが、暗い感じはあまりない。妖精さんの作り出す不思議な世界が独特の雰囲気を見せていた。
人物:妖精の自由奔放さとわたしちゃんのやさグレ感が何ともな混ぜ具合。良いとも悪いとも言えないのがまた何とも。
作画:妖精さんの作画が独特で印象的。ぶっ飛んだ方向に突っ走る妖精の性質を作画で面白く表現していたように思う。
声優:中原さんのやさグレな演技が小気味よい。声優が豪華というわけでもない分余計に引き立っていた。
魅力:すっとぼける妖精さんの魅力が本作の大半のウェイトを占めている。人間の女性キャラもなかなか面白い魅力を持っている。
主題歌:OP「Real World」(nano.Ripe)(3.8)、ED「ユメのなかノわたしのユメ」(伊藤真澄)(3.8)。OPは歌よりもキャラクターの動きが印象的。EDは伊藤さんならではの不思議感たっぷりな柔らかい印象の曲。
劇中音:会話劇のためBGMはあまり重視されていなかった。

「僕は友達が少ないNEXT」(BS-TBS 全12話 原作:平坂読 製作:AIC Build)
(4.0、4.0、4.0、4.2、4.2、4.2、3.8、4.0; 32.4pt)
 友達作りを目的に隣人部が結成されはや数ヶ月、隣人部の面々による奇抜な考え方と方向性のずれた行動が変わらず描かれた残念系青春ラブコメの2期。
 2期になり、いよいよ隣人部の面々の羽瀬川小鷹(木村良平)を見る目に恋の思いがにじみ出るようになり、それを反映した仕草が随所に見られるようになったことで、ラブコメという謳い文句がにわかに真実味を帯びて来た。部活動は引き続きあるんだか無いんだかでやってることも残念で変わりないのだが、馬鹿騒ぎの中にも心情面の細かな変化が見られるようになり、ストーリーがまともに見えるようになって来た。ただ、愛情表現が突飛なのがやっぱり残念な所だったり。失意の夜空が失踪して終わっていることから、比較的早い時期に3期が見られそうである。

「まおゆう魔王勇者」(Animax 全12話+総集編 原作:橙乃ままれ 製作:アームス)
(3.9、4.2、4.0、4.0、4.2、4.0、4.2、3.8; 32.3pt)
 魔族と人間族の間で激しい戦争が行われている最中、魔王討伐のため単身魔王城に乗り込んだ勇者(福山潤)とそれを待っていた魔王(小清水亜美)は、魔王が勇者を説得し共に戦争の無い世界を作ろうと、様々な方法で力を付けて行く様子を描いたファンタジックストーリー。
 主役声優や経済設定、主題歌など、大成功したアニメ「狼と香辛料」を相当に意識した作品となっており、魔王と勇者の語り合いや経済が絡む駆け引きなどは視聴側の心をいたくくすぐる。一方で、ストーリー形成の過程(ネット上での共同作者制)がゆえに膨大となった話の収拾がつかなくなっており、それがそのまま作品に現れてしまい、幕引きが見られたものではなかった。

「Robotics Notes.」(BSフジ 全22話 原作:MAGES. 製作:Production I.G.)
(4.1、4.0、4.1、4.0、4.0、4.0、4.0、4.0; 32.2pt)
 姉の設立したロボ部で所持するロボットを万博に出展することを悲願とする瀬ノ宮あき穂(南條愛乃)が、ゲームにしか興味を示さない部員の八汐海翔(木村良平)や周囲の者たちを巻き込んで悲願の達成に向けて無茶を続けるロボット青春アニメ。ただし、八汐が端末上にのみ存在する少女と出会うことから始まる世界の裏側を突き詰める話が並行して進み、世界を揺るがす陰謀が明らかとなっていく。
 昨年高評価だったシュタインズ・ゲートの関連作品ということで注目していた作品。しかし実際には世界線・時間軸といった話題には触れられず、ロボットへの異様なまでの執着を見せるあき穂のわがままとそれに対する八汐の冷めた反応が気になった。いずれも深い内情があるのは見ていれば解るし、終盤にかけて陰謀が明らかになりそれに対峙する八汐たちという構図が出来上がって、それなりに盛り上がったとは思うのだが、最後まであき穂の奔放さが鼻について作品の印象を落とす結果に繋がっているのは残念な所。

「ヤマノススメ」(AT-X 全12話 原作:しろ 製作:エイトビット)
(4.0、4.2、4.0、4.2、4.2、4.0、3.8、3.8; 32.2pt)
 高所恐怖症でインドアなあおい(井口裕香)が、高校で再会した山好きの旧友ひなた(阿澄佳奈)の強引な誘いに渋々乗るうちに、自らも山への興味を持ち始めるクライミング友情コメディ。
 今期の5分アニメで随一の評価を得た作品。MAGネットでも取り上げられるなど話題性も高かった。内容は山を目指そうというブレない目標に向かって、主人公の山に対する気持ちの変化や山登りの準備にまつわるこぼれ話をかき集めたもので、内容よりも声優力がものを言った感じの作品ではある。

「キューティクル探偵因幡」(AT-X 全12話 原作:もち 製作:ZEXCS)
(3.8、4.2、4.1、4.2、4.1、4.1、3.7、3.8; 32.0pt)
 探偵業の傍らその能力を買われ警察に強力する狼男の因幡洋(諏訪部順一)が、取り巻く人々と馬鹿騒ぎしながら、ヤギである悪党の首領ヴァレンティーノ(大川透)の一味と追いかけっこする破天荒クライムコメディ。
 タイトルはかなり前から知っていて、楽しみな作品の1つだった。ハイスピードコメディで内容そっちのけでひたすら笑いを求める展開は見ていてすかっとする。無内容がゆえにポイントは伸びなかったが、作品のポテンシャルは十分に示したと思う。ヤギ最高(笑)。




「PSYCHO-PASS」(BSフジ 全22話 オリジナル(脚本:虚淵玄) 製作:Production I.G.)
(4.2、4.3、4.0、4.1、4.0、3.8、3.6、4.0; 32.0pt)
 人間の性格が数値化され、犯罪者の判断も色相判定によって行われる近未来の管理社会で警察官として働くことになった常森朱(花澤香菜)が、公安一課のならず者たちを扱いながら奥深い謎を孕んだ刑事事件を追う近未来クライムサスペンス。
 特に海外ドラマ関係でレベルの高いクライムサスペンスが横行してるご時世において、警察組織をターゲットにしたアニメを扱うのはかなり勇気のいることだと思う。ハイレベルなスタッフを集めて万全の体制で望んだ本作だが、強大な警察組織と十二分に渡り合える犯罪者を対峙させることで、単純な犯罪解決の繰り返しで終わらない深みのある展開を見せることは出来ていたと思う。警察側の隠れた秘密の壮大さも含め、一見申し分ない作品に聞こえるが、その一方で惹き込まれるような作品の魅力は感じられず、結局平凡なポイントに終わった。

「さくら荘のペットな彼女」(Animax 全24話 原作:鴨志田一 製作:J.C.Staff)
(4.2、3.9、3.8、4.2、3.9、3.9、4.1、4.0; 32.0pt)
 ペットへの愛情が故に問題児が押し込められるさくら荘への入居を余儀なくされた神田空太(松岡禎丞)が、何一つ生活力の無い驚異的な絵の才能の持ち主椎名ましろ(茅野愛衣)の世話に苦労しながら癖のあるさくら荘の住人達との関係を深めて行く学園青春サクセスストーリー。
 当初コメディ要素がかなり控えられて、真面目な青春ものを期待させたのだが、ましろや上井草美咲(高森奈津実)の周りを見ない行動や性格にものすごく反感を持ち、彼女らがどんなに凄いことを成し遂げても全く感情移入できなかった。住人との打ち解け→学園祭→卒業と、構成は良かっただけにキャラクターの性格が肌に合わなかった私にとっては残念な作品。

「ささみさん@がんばらない」(BS-TBS 全12話 原作:日日日 製作:シャフト)
(3.7、4.0、3.8、4.1、4.3、4.2、3.9、4.0; 32.0pt)
 日常生活を何一つ同居する兄に任せ、引きこもり生活を送る月読鎖々美(阿澄佳奈)が、自身に与えられた最高神の力を巡って接触して来る様々な存在との関係を描いた女子高生神話ファンタジー。
 原作を知らなかったので、当初のイメージではささみさんの女子高生ライフを楽しむコメディかと思っていたが全然違い、神道的要素が強い作品だった。そして設定を変に凝りすぎたがために、話の内容もどう楽しんだら良いのかも解らず、天下のシャフトを持ってしても意味不明な作品だった。今期の長編作品では物語ポイントは最低で、正直阿澄佳奈の無駄遣い。

「俺の彼女と幼なじみが修羅場過ぎる」(HBC 全13話 原作:裕時悠示 製作:A-1 Pictures)
(3.8、3.8、4.0、4.1、3.8、4.3、4.3、3.9; 32.0pt)
 仲の良い幼馴染と普通の高校生活を送る季堂鋭太(逢坂良太)が、恋愛嫌いで一致した夏川真涼(田村ゆかり)と偽装カップルになったことから、鋭太を思う幼馴染を初めとする女子たちと修羅場の関係になるドタバタラブコメ。
 ソードアートオンラインの後がまとしてアニプレの最注目作品に推された本作だったが、内容は平凡なラブコメ展開のラノベそのままで、話を引っ張る真涼の性格の悪さも相まって魅力の感じられない作品に成り下がった。主人公の中二病や幼馴染の事故後遺症など細かい設定は考えられていたが、話に深みを与えるようなものには全くなっていなかった。

「はいたい七葉」(AT-X 全13話 原作・製作:はいたい七葉製作委員会)
(3.7、4.0、3.9、4.4、3.5、4.3、3.8、4.0; 31.6pt)
 七葉(與那嶺里都)が暮らす沖縄そばの店の敷地内に封印されていた精霊たちが現れて巻き起こる楽しい騒動を描いたローカルファンタジー。
 今期数多くの5分アニメが暗躍するなか、屈指の萌え作画を誇ったアニメ。沖縄のローカルで全ての製作を行っており、琉球の地域性をふんだんに交えつつ、ギャグも面白い。晴れて全国進出となった本作は早くも2期が沖縄で放送開始している。

「僕の妹は大阪おかん」(ニコニコ動画 全12話 原作:中経出版 製作:キャラクション)
(3.7、3.7、4.0、3.8、4.2、3.9、3.5、3.7; 30.6pt)
 しばらく大阪で暮らし、東京で一緒に暮らすことになった妹(阿澄佳奈)が繰り出す大阪的性格の数々を面白おかしく描いたローカルヒューマンコメディ。
 声優は豪華で、大阪おかんの独特な性格も良く表現されていたと思う。しかし5分アニメの宿命か、ギャグに走ると途端にストーリーが薄っぺらになり、その薄さをギャグでごまかそうとするので流れは悪くなり、印象に残らなくなる。これ以下の5分アニメは全てこのパターン。

「戦勇。」(AT-X/ニコニコ動画 全13話 原作:春原ロビンソン 製作:Ordet x Liden Films)
(3.3、3.8、3.6、3.8、4.1、4.0、3.5、3.8; 29.9pt)
 ある日世界に穴が開き、魔族が世界に溢れたことから、集められた勇者の1人アルバ(下野紘)が戦士ロス(中村悠一)らに罵られ蔑まされつつ魔王退治に向かうヘタレ冒険ファンタジー。
 勇者のヤラレっぷりと次々に発生する不条理なイベントが見所ではあるのだが、ギャグに走りすぎ、作り手の満足感が先に出ている感は否めない。楽しかったけど何も残らなかったかな。一応7月に続くそうです。

「まんがーる」(AT-X 全13話 原作:玉岡かがり 製作:動画工房)
(3.1、4.1、3.4、4.0、3.6、3.9、2.8、3.5; 28.4pt)
 編集未経験の女子スタッフ4人が、自由奔放に新しい漫画雑誌を立ち上げ刊行するまでを描いたリアルコミックメイキングストーリー。
 数年前に豪華声優陣(中原、植田、早見、矢作)でインターネットドラマが配信されたが、その内容をほぼ映像化したもの。内容は同じはずなのだが、自由奔放さが過ぎるのか、大丈夫かこいつら?という心配の方が先に立ち、面白さは微妙。ただし、コミケ進出した第8話は絶品。普段しっかりしたキャラがはっちゃけると楽しいね。

「あいまいみー」(AT-X 全13話 原作:ちょぼらうにょぽみ 製作:セブン)
(2.6、2.4、3.6、3.5、3.7、3.3、3.0、4.0; 26.1pt)
 一応漫研所属の3人の女子高生が、ハチャメチャで謎な行動を起こして暴れまくるナンセンスバイオレンスアニメ。
 全くついて行けませんでした。他の5分アニメとセットだったので見ていただけ。以上。
by mfbox | 2013-04-24 02:53 | オタクゴタク(語託) | Comments(0)